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墨俣 > 起

高櫓 五棟が今や 天守へと
墨俣城。
案内板によると、築城時は、二階建の高櫓が五棟とあるね。「ふ〜ん、そんなものか、という感じだけど…。」
けど、敵領内に、一夜にして築城というインパクトを表現するには、現状の天守で、いいと思うよ。「初見で、ウソだろ。これを一夜でか? と、思うもんね。」その感覚が、大事だと思うよ。

来た道を 戻ってみるのも いいかもと
墨俣犀川堤防下。
「揖斐川を越えた西結から、ここまで、ホント、気持ちよかったよね。」 そうだよね。もう一度、来た道を、引き返しても苦にならないような…。

太鼓橋 ここも無理そう 神の橋
墨俣の八幡神社。
「何も説明ないけど、明らかに、ここは神が通る橋、人が渡ってはダメ、って、雰囲気を出してるよね。」
そうだね。横から、まわりましょうか。

伝説の 人を現人 神として
墨俣の八幡神社。
この神社に、祀られている神様は、小栗判官、と、案内板にはあるね。もちろん、八幡神社だから、あとから一緒に祀られたんだと思うけど。
この方は、実在の人物じゃなくて、完全に、伝説上の人。「創作された人を、祭神にしてって、そういうこと、あるの?」
すわぁ〜、まぁ、でも、小説やドラマの創作上の人の行動、言葉、パワーに感化されて、そのようにありたいと、思ったりするのと、同じじゃないかな?

宿場町 のどかと思えば 祭りでは
津島神社。
のどかな宿場、神社も小さくて…、と、思いきや…。「思いきや?」
ネットに上がっている祭りの様子、すごいね。「何? なに?」
この旧街道、軒下丈くらいの、ギンギラギンの七夕飾りを吊るして、作りものを展示しているよ。「作りもの?」
中山道は、守山と武佐の間の行畑でも記事にしたやつ。「はい、はい、あったね。」
ここも、同じようだね。みんなが、気持ち中学生みたいな感じに、日用品や農作物を使い、いろんなものを作って、軒先に展示するようだね。
市長賞なんてのも、あるみたいだね。「いいね。町中、気合が入って、活気があってね。」

仏さま 守るは紙の カラスかな
等覚寺。
「ここのお寺、変わった結界が、張られているけど?」
それは、ト、リ、避けの、偽カラス‼︎

地図なくも ここそこあっちの 寺町や
寺町。
寺町って名前は、よくあるよね。都市整備の政策上、お寺を、まとめて配置したりとか。「大概は、ひとつの通りにそって、お寺が並んでいたりとかね。」
でも、ここは、違うね。かたまってるよ。団子になってるね。ここなんか、お寺の辻だね。

本陣の 造りであっても 地震には
墨俣脇本陣。
この脇本陣、もちろん、明治二十四年の濃尾大地震で崩壊。「本陣の造りでも、崩壊してるということは、いかに多くの建物が潰れたかってことだよね。」それだけ、凄まじい地震だったんだね。
でも、今あるこの建物は、崩壊直後に、脇本陣時代とほぼ同じ構造で、再建されたとのこと。「それで、まかしの雰囲気のまま、残っているんだね。」

満開の 桜が散ったら 一夜城
街道から墨俣城へ向かう桜並木の土手。
「おっ、風流だね〜。でも、これ〜、現実だったら、たまらんでしょうね。」 桜が、トラウマになったりしてね。
でも、ここ、桜の名所だったんだね。「まだ、少し早いけど、いい時に、来れたね。」 まったく。

見渡せば こっちも撮れと 伊吹山
墨俣城への橋から望む伊吹山。
「いや〜、立身出世をイメージさせる、金の瓢箪と、雪をいただく伊吹山。どちらも、いいね。」
でも…。「でも?」 もうすぐ、強敵が、現れるかも? 「何? なに?」
見あげるは 春なお雪の 伊吹山
墨俣城への橋から望む伊吹山。
桜かな。
「なるほどね。確かに、今はまだ咲き始めだけど、満開になったら、ここ、すごいだろうね。」
でも…。
「う〜ん、そうだね。でも…、かな。」
出世する お城に後の 像が立ち
秀吉像。
「秀吉さんの像、これ、ちょっと、おかしいんじゃない?」
何が? 「だって、これ、どう見ても関白太政大臣で、一夜城建てた当時のものじゃないでしょ。」
でもね〜、立身出世前の当時の姿の像を作ると、まるでこの城を建てた大工さん、って感じにしか、ならないんじゃないかな? 「そう言われれば…、m(_ _)m。」

やめてくれ オヤジギャグなる 歌碑などは
墨俣城。西行の歌碑。
ここ、墨俣には、西行法師も、来ているんだよね。しかも、歌、詠んでるし。すごいね。
春くれば うぐいすのまた 梅にきて
実のなりはじめ 花のおわり (西行)
おお〜、美濃と、尾張が、入っているね。「墨俣もね。」 ??「うぐい すのまた!」 おお〜、よ〜し。「なんか、あさっての方向で、句をつくろうとしてない?」 なぜ、分かる? m(_ _)m。でも、西行さんも、ちょっと思いついた程度なんで、歌碑にまでして、恥ずかしい、とか、思っているかもね。

出世より 願うこと多き 世の中に
墨俣城 出世瓢箪。
瓢箪と言えば、もちろん、豊臣秀吉の馬印、千成り瓢箪‼︎ 出世の象徴‼︎ と、言いたいところだけど…。「だけど?」
なんか、願掛けされている数、少ないような?「そ、そうだね。寂しい感じだね。」 今の世の中、出世よりも、他の願うことが、ふえているのかな?
「あっ、案内板には、トントン拍子の出世にあやかり、って、あるから、内容は関係ないね。調子よく行きますようにっていう、願掛けだね。」
それに、十月の薪能の際に、かがり火として、焚かれるようだね。「だから、まだ、少ないんだね。」

墨俣の 原型なりし 馬柵や
墨俣城。馬柵。
最初は、こういう馬柵を、二重にめぐらしたんだね。「簡素だね。これだと、一夜で城を造ったぞって、みんなで大喜びなんかしてられる雰囲気じゃなさそうだね。」
まぁ、交代するにしても、夜もねむれないんじゃないかな。「敵にしてみれば、一夜城だけど、建てた当事者たちは、一夜城なんて、思ってなかったかもしれないね。」 確かに。

浮舟に しがみつきつつ 歌などは
墨俣城。阿仏尼の歌碑。
阿仏尼さん、ここも通っているんだね。
かりの世の ゆきゝとみるも はかなしや
身をうき舟の うき橋として (阿仏尼)
「阿仏尼さんて、どういう方だったのかな?」 相続の訴訟で、京都から鎌倉まで行くくらいだから、芯の強い方かと思うけど…。「けど?」 そんな強い人が、弱々しい歌など、詠むかな、とも。「まぁ、強い母ってとこ? 元々、歌人でもあるし。」

風の神 停められぬかな 春芽生え
墨俣城からの伊吹山。
桜が咲き始めてるね。いい季節だね。雪の伊吹山が、毎日どんなに頑張って冷たい風を吹かせても、春の到来は、止められないんだね。「頑張れ! 春‼︎」
花長く 楽しめるよに 時々は
墨俣城からの伊吹山。
花冷えがあると、桜の散るのが遅くなるけど、ここは、いいね。雪の伊吹山からの冷たい風があるから、きっと、長〜く、桜を楽しむことができるんじゃないかな?
「頑張れ! 伊吹山‼︎」 どっちを、応援してるの?

上流と 下流で川の 顔変わり
新犀川。
墨俣で、何本もの川が、合流している。昔は、ここで、長良川に、合流していたんだと思う。でも…。「水害?」
そう。しかも、ここから上流は、傾斜が急で、下流はなだらか。だから、大雨になると、水が集中して水害が発生することに。で、新しく排水路を造った。
「それが、この、新犀川だね。」 桜並木で、いいところだけど、できるまでは、大変だったらしい。「そうなの?」
お日様や 雨は季節で ほどほどに
新犀川。
もともと、下流への排水路、新犀川は、ここから下流の七つの町村を縦断する計画だったらしい。当然、下流七町村は、これに反対。しかし、帝国議会で工事の予算が議決。昭和四年、反対住民三千人が岐阜県庁に集まって、七町村の、町長、村長はじめ、役場の全職員が知事に辞表を出す騒ぎに。警察が出動、陸軍までも出動。「大変な、騒ぎになったんだね。」
計画は、今あるように、長良川に沿う形で、下流まで排水するようになった。「とても、この風景からは、想像できないね。」

堤防に ずらりと茶屋が 長良川
長良川堤防。
長良川、上流の方を臨む。左端が墨俣城。
江戸時代は、もちろん、堤防など、今とは全然違うんだろうけど、堤防の上には、茶屋が並んでいたそうな。「景色、雄大だからね。」
対岸にも、茶屋があって、対岸の地名は、茶屋新田。「何とね。地名になってるんだ。」
2022.03.24.午後:
垂井から大垣まで、てくてく。
2022.03.28.午前:
大垣から起まで、てくてく。
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